2019.02.11 よもやま話
確定申告にまつわるエトセトラ
まもなく確定申告シーズンです。
年に1回のこと、人によっては一生に1回あるかないかのことなので、知られていないことがたくさんあります。
今回は確定申告にまつわる情報や小ネタなどの話です。
確定申告とは何か?
「確定申告」とは、税額を「確定」するための「申告」です。
確定申告自体は個人だけではなく、法人も同じように行う必要があるのですが、今の時期に言われている「確定申告」というのは、個人の1~12月までの税額を確定する申告のことを示す場合が多いでしょう。
サラリーマンの方であれば、勤め先で行う年末調整が確定申告の代わりで、勤め先以外の収入がなく、年末調整を行っていれば、原則として確定申告をする必要はありません。
医療費控除など年末調整では受けられない控除を受けたい場合や、他に収入がある場合など確定申告をする必要があります。
必要な書類を持って税務署に行き、所定の手続きをして、税金の還付または納税をします。
で、この個人の確定申告、2月16日から3月15日までの間に行われるため、ものすごく税務署が混みます。
(令和2年分の確定申告の期限は2021年4月15日(木)まで延長となりました)
税務署にもよりますが、2~3時間待ちは当たり前のことも多く、そのくらい並んだのに書類が足りず、もう一度来なければならないなんてこともあります。
地域によっては税務署以外にも確定申告相談会場がある
例えば、私の所属する札幌西支部では、2月初旬に手稲区民センター、イトーヨーカドー琴似店で確定申告相談会を行います。
(残念ながら2021年の開催は中止となりました)
簡易的な申告のみ、相談料が有料(2,000~3,000円)ですが、申告書の作成をすべて行うことができ、あとは自分で郵送するだけというところまでできます。
住宅ローン控除を受ける方、給与+年金の方、医療費控除を受ける方などはおすすめです。
こちらは税務署ほどは混まないので、日によりますが、長時間待たされずに作成できることが多いです。
還付申告は翌年1月1日からできる
確定申告というと、すべての方が2月16日から3月15日までに行わなければならないと思うかもしれませんが、還付申告の場合は翌年1月1日からできます。
住宅ローン控除を受ける方はこれに該当する場合が多いので、職場から源泉徴収票をもらったら、早めに準備をすることで混雑を避けられます。
どの書類を用意すればよいかわからない、という方は、下記のような申告代理サービスもあります。
私の以前働いていた職場である税理士法人東京税経センターが運営する住宅ローン控除の申告受付です。
価格もお手頃で、全国対応(郵送にて書類をやり取り)、年中受け付け、過年度(5年前まで)の分も申告してもらえるのでおすすめです。
そもそも天引きされていた分の税金しか還付されない
医療費控除や住宅ローン控除を申告される方で勘違いする方がいるのですが、申告をしても還付される所得税は、すでに天引きされている金額が上限です。
上記の源泉徴収票の写真右側、赤い枠で囲んである「源泉徴収税額」がすでに天引きされている所得税です。
この源泉徴収税額が限度額になりますので、この金額が0円である場合、申告をしても所得税は還付されません。
2~3時間待たされて、ようやく申告しても還付される税金が0円だった、と怒り出す方がいたという話を耳にします。
還付される所得税の限度はあらかじめ理解しておいた方が、過度な期待は持たずに、また、冷静に手続きができると思います。
迷ったら専門家に相談を
国税庁はインターネットでたくさんの情報を提供していますが、自分がどのケースに該当するかわからない方も多くいると思います。
迷った場合は自分の住んでいる管轄の税務署や我々のような税理士に相談することをおすすめします。
国税庁のホームページのトップに、郵便番号を入れれば管轄がわかる機能があるのですが、これ便利ですよね。よく使ってます。