2021.07.26 開業支援
開業準備はここからスタート!創業計画書を作ろう! その1
開業のファーストステップとしては、頭の中にある計画を、書面に起こしてみるところからスタートします。 書面に起こすことで、自分が今までやってきたことの棚卸しをすることができ、創業に向けてやるべきことを明確にすることができます。 今回は創業計画書の作成方法についてのお話です。開業を考えたときに、自分が何をやりたいか、本当にできるのか、ということを吟味するために、まずは創業計画書を作成してみましょう。 銀行から開業資金の借入を行う際に、この創業計画書はとても重要です。 銀行の審査に大きく影響します。 ここでは、創業計画書の作成のポイントを、日本政策金融公庫の創業計画書の内容に沿って説明します。 書面に書こうとするとなかなか書けないものなので、対話形式で話をしながら文章にしていくと作りやすいと思います。書類に向かって「う~ん」と考えても言葉は出ないもので、誰かと話をしながら、説明しながらの方がスムーズに作成できます。 記入する項目は 1.創業の動機 2.経営者の略歴 3.取扱商品、サービス 4.販売先、仕入先 5.必要な資金と調達の方法 6.収支計画、事業の見通し などです。 日本政策金融公庫のホームページにも業種ごとの記入例がありますが、 ここでも一つずつ書き方を見ていきましょう。目的や動機、なぜこの事業をやりたいのか、なぜこのタイミングなのか、という内容を記入します。 単純に今まで経験してきた業種だから、という経験に基づくものだけではなく、経営者としての決意を書いてみましょう。 経営者としての決意は、今後、事業を行っていくうえで様々な行動や意思決定の根幹となるものです。 例えば、「修行してきたフランス料理の技術で、北海道のあまり知られていない食材を広めたい!」などの、 経験+具体的な目的+熱意を書きましょう。 また、タイミングとしては、実現できる店舗物件が見つかったから、ということだけではなく、 ・提供したい商品サービスを提供できるだけの経験が積めたから ・魅力的な食材の仕入れ先を確保することができたから などという目的に結びついた理由も記入しましょう。創業までの経験は非常に重要です。 経験型の創業の成功率が高いというデータもあるため、経験は銀行が最重要視するものです。 「1.創業の動機」で掲げた目的を実現できるだけの経験を積んできたか、ということを、客観的な根拠を踏まえて盛り込みます。 履歴書のように年数と勤務先を記入するだけではなく、どのような経験をして、どのような技術を学んだか、という点も記入しましょう。どのような商品を、誰に、どのように提供するのかを記入します。 ここで重要なのは、提供する商品・サービスに同業他社にはない独自技術や優れたアイデアがあるか、という点です。 また、その商品・サービスは需要があるのか、という点も大事です。 例えば、「年配の方が多く住んでいる地域なのに、超大盛りメニューが売りです!」というお店だと、 発想は面白いけど、お客さんから支持されないんじゃないのか?と思われてしまいます。 自分のやりたいこと・できることだけではなく、立地選定理由などの市場のニーズもしっかり記入しましょう。 飲食店の場合、立地選定理由は非常に大事です。 長くなるので、「創業計画書の作成のポイント その2」へ続きます。