2021.11.29 決算・節税対策
年末が近いので、飲食店の節税あれこれについて
年末が近くなってきました。
個人事業主、12月決算の法人は決算のタイミングが近いので、そろそろ年間の利益予測、納税予測の話が出ている頃と思います。
今回は、飲食店の節税方法についてのお話です。
最優先はお金を生むための投資
節税方法としてよく用いられるのが設備投資です。
これは非常にシンプルな方法です。
新しい設備を導入して経費を増やし、利益を圧縮して税金を少なくする方法です。
節税は基本的にお金を使わなければいけないので、お金を生み出すための投資を最優先に考えるのがおススメです。
代表的なものとして、
・料理の幅を広げるための新しい調理器具を導入する
・古くて冷えが悪くなった冷蔵庫を買い替える
・電気代の消費量が多いエアコンを買い替える
・食器、カトラリーを新調する
・料理関係の書籍を買い漁る
・他店への視察、他地域への研修旅行を行う
などなど、お店の料理・サービスを向上させるためにお金を使うのが最優先です。
小規模企業共済の年払い
先ほどまでは経費を増やす方法を見てきましたが、ここからは事業経費を増やす方法以外の節税方法です。
個人事業主、法人の経営者限定になってしまいますが、事業経費以外の節税として人気なのが、
・小規模企業共済の年払い
・ふるさと納税
のふたつです。
小規模企業共済は以前に取り上げましたので、こちらをご参照ください。
この小規模企業共済の掛金は、全額が所得控除となり、税金がかかる金額を少なくすることができます。
掛金の支払い方法は三種類あり、
・月払い
・半年払い
・年払い
これらは、その年中に支払った金額が所得控除として、控除されることとなります。
なぜ年払いがいいかというと、年末に近いタイミングで加入しても、年払いで1年分を支払うことで、12か月分の掛金を控除することができるのです。
重要なポイントとして、加入時の掛金を口座引き落としではなく、現金で支払うことです。
年末加入では、口座引き落としの手続きを取ると、年内に支払いが完了しなくなってしまいます。
加入をしても「支払い」が年内にできなければ、その年の所得控除はできなくなってしまうので注意が必要です。
また、年末ぎりぎりになってしまうと加入が間に合わないので、いつまでに手続きをすればよいか、事前に中小機構のコールセンターへ確認しておいた方がよいでしょう。
根強い人気のふるさと納税
一時期に比べると返礼品の魅力が少なくなってしまいましたが、まだまだ人気がある制度です。
年間の利益予測から住民税の税額を予測し、2,000円の自己負担で済む寄附額でふるさと納税を行う方法です。
ふるさと納税を扱っているサイトでシミュレーションができるので、そちらを参考にしていただくとある程度の限度額の計算ができます。
こちらもその年に控除を受けるためには、年内に支払うことが必要です。
(クレジットカードで支払う場合は年内に決済していればOKです)
毎年、年末になると駆け込み需要が増えるようで、返礼品は1月末~2月になることが多いようです。
いずれの節税もやりすぎるとお金が手元に残らなくなってしまうので注意が必要です。