2023.06.12 開業支援
どこまでが経費?開業前にかかった費用の取扱い
よくあるご質問のひとつに「開業前にかかった経費はどこまで認められるのですか?」というものがあります。
明確な線引きがなくあいまいなものがほとんどなのですが、一般的にどのような取扱いをするかについてのお話です。
どのくらい前までの支出が経費になるか?
開業日はいつにしなければならない、という明確な定義が存在しませんが、飲食店の場合は、オープンする日を開業日とするケースが多いです。
一般的にオープンする前にたくさんの準備が必要であり、多額の経費がかかるため、開業日よりも前の経費がNGということにはなりません。
ではどのくらい前までのものであれば大丈夫なのでしょうか?
これらの経費はいつからいつまでのものであれば経費になるか、という明確な線引きはありません。
事業に直接関係あるかどうかの実態がすべてで、この実態をきちんと説明できるかどうかが大事です。
いままでのお客様の例で見てみると、前職を退職する前後あたりから準備を始めている方が多く、開業日より3~6か月前くらいまでのものが多いでしょうか。
(このくらいの期間のものであれば経費になるという例示ではなく、これより前のものが経費にならないという例示ではありません)
どのようなものが開業前の経費としてかかるか
ではどのようなものが開業前経費としてかかっているでしょうか?
以下が代表的なものです。
・不動産の契約時にかかる費用(礼金、仲介手数料、前払家賃など)
・内装工事費用
・厨房機器、備品などの購入費用
・店舗物件に係る水道光熱費、通信費、火災保険など
・料理の試作費用
・オープン前の従業員給料
・移動にかかった旅費交通費
・打ち合わせ時の飲食代
などなど。
交通費やガソリン代などは領収書をもらい忘れてしまうことがあるので要注意です。
もし後で領収書がないことに気がついた場合は、日付・移動先や支払先などをメモに残しておけばOKです。
打ち合わせ時の飲食代がある場合は、相手先の名前を領収書に記入しておきましょう。
とにかく書類を保存すること!
開業前後はいろいろな書類が多く、整理せずに紛失してしまうことがよくあります。
「支払ったのに領収書がない!」ということが多く、日付や金額も覚えていないケースが多くあります。
書類はとにかく保存しておくことを心掛け、支払いの履歴が残るクレジットカードを使って、いつ・どこに・いくら支払ったか、ということを証明できるようにしておくことをおススメします。