2021.07.19 資産形成・資産運用
20年後を見据えて、お金をどのように貯めるのがよいか?
自分のお店で働いていると定年がありませんので、サラリーマンのように退職後の収入の不安は少ないかもしれません。
一方で、サラリーマンに比べて自営業者は、退職金や年金などの退職や退職後の保障が薄くなります。
また、病気やケガで長時間の労働が難しくなる可能性もあります。
今回はそのような数十年後の将来に備えた保障の作り方についてのお話です。
保障は国に頼らず自分で作る
少子高齢化や年金の制度などの状況を踏まえると、今後、いま以上に年金が手厚くなる可能性は限りなく低いでしょう。
一方、iDeCoやつみたてNISAなどの制度が拡充されている状況です。
これは
「国では面倒見きれないから、年金・老後資金は自分で用意してね」
という方向に他なりません。
早い段階からしっかりと準備をしている人と、何も準備をしていない人で大きく差がついてしまう状況が予想されています。
前向きに考えるのであれば、iDeCoやつみたてNISAなどの制度が拡充されていることを踏まえて、最大限活用することでしょう。
これらの制度はとってもお得な制度なので、使わない手はないのです。
王道は積み立て+節税を最大限に活用すること
では、どのようにお金を貯めていくか、具体的なお話に入ります。
上記に掲げた通り、国のバックアップのある制度を最優先で利用します。
具体的には、
・小規模企業共済
・iDeCo
・つみたてNISA(NISAでも可)
を利用します。
これらは月々積み立てていくことが基本の制度です。
口座振替を使って、機械的に毎月、コツコツと積み立てていきます。
小規模企業共済・iDeCoは掛金の全額が所得控除となり、受け取る際には退職金として退職所得控除が使えます。
つみたてNISAは値上がり益が非課税です。
ただ単純に積み上げるだけではなく、これら税金のメリットを最大限に生かすことでより効果を高めることができるのです。
具体的にどのくらいのお金が貯まるのか?
これら3つの制度を使うと具体的にどのくらいのお金を貯めることができるのか、簡単にシミュレーションしてみましょう。
①小規模企業共済 月額50,000円
②iDeCo 月額23,000円
③つみたてNISA 月額30,000円
これらを20年積み上げるとします。
①小規模企業共済
積み立て額
→50,000円×12か月×20年=12,000,000円
節税額
→50,000円×12か月=600,000円×(所得税5%+住民税10%)=90,000円
90,000円×20年=1,800,000円
②iDeCo
積み立て額
→23,000円×12か月×20年=5,520,000円
これを年利3%で運用できたと仮定すると=7,550,946円
(値上がり益は非課税)
節税額
→23,000円×12か月=276,000円×(所得税5%+住民税10%)=41,400円
41,400円×20年=828,000円
③つみたてNISA
積み立て額
→30,000円×12か月×20年=7,200,000円
これを年利3%で運用できたと仮定すると=9,849,060円
(値上がり益は非課税)
これら3つを組み合わせることで
12,000,000円+7,550,946円+9,849,060円=29,400,006円
の積み立て額を作ることができ、なおかつ、
1,800,000円+828,000円=2,628,000円
の所得控除による節税額を作ることができます。
(所得税率は最低の5%として計算していますが、税率が高くなればなるほど節税額が大きくなります)
手数料が高く節税効果の限定的な生命保険や、ある程度の勉強が必要な株式に投資するよりも、こちらの制度を最大限に活用した方が効果が高いことがわかると思います。
これらの制度は少額からでも始められますので、まずは月々の余裕資金からスタートしてみることをおススメしております。