2021.07.12 経理サポート
どの書類を保存すれば良い?飲食店の経理 書類の保存編
飲食店を経営していると実にたくさんの書類が手元に残ります。
そのたくさんの書類のうち、どの書類を保管しておけばよいでしょうか?
今回は飲食店の経理方法、各種書類の保存の仕方編です。
どの書類を保存すれば良いか?
飲食店を運営しているとたくさんの書類を扱います。
請求書、領収書、レシート、納品書、振込明細、チラシ、見積書などなど・・・。
たくさんの書類があるため、どれを保存して、どれを捨てればいいのかわからなくなり、とりあえず箱やクリアファイルに突っ込んでおくということになりがちです。
大まかにですが、日常の運営書類は下記の書類を保存していただければOKです。
(1)現金入出金関係
①入金
・売上 → レシート、売上伝票など
②出金
・仕入 → スーパー、業者などのレシート、領収書
・消耗品 → 日用品店、ホームセンターなどのレシート、領収書
・水道光熱費 → 領収書
・交通費 → 駐車場のレシート、ICチャージの領収書、交通費精算書など
(2)預金入出金関係
①入金
・売掛金 → クレジットカード入金明細
②出金
・仕入 → 業者からの請求書、銀行の振込明細書
・広告宣伝費 → 請求書、口座振替明細書
・水道光熱費 → 請求書、口座振替明細書
・通信費 → 通信会社からの請求書
・給与 → 給与明細のコピー、または給与計算を行った書類・Excelなど
質問が多いのが納品書です。
月締めの業者の場合、月ごとにまとまった請求書に必要な情報がすべて載ってくることが多いですが、時々納品書を見なければ詳細がわからないことがあるため、保管しておきましょう。
特に8%と10%の区分、空き瓶の回収金額を把握したい酒屋さんの納品書は必須です。
新規オープン時はとにかく書類だらけ!
日常の運営に必要な書類は上記の通りですが、新規オープン時には他の書類が必要になります。
(3)不動産契約に関する書類
・店舗の賃貸借契約書
・駐車場の賃貸借契約書
(4)内装工事、厨房機器に関する書類
・各工事、厨房機器ごとの単価がわかる明細書(請求書、見積書など)
・工事請負契約書、売買契約書
・(金額が変更になったのであれば)覚書や合意書
(5)借入金に関する書類
・金銭消費貸借契約書
・返済予定表
・(あれば)信用保証料の計算明細
(6)その他オープン前にかかった諸経費
・領収書、レシート、請求書など支払の金額と内容がわかる書類
※たまに「レシートでは経費にできない」ということを耳にしますが、レシートがあればOKです。むしろレシートの方が購入したものの明細がわかるのでいいくらいです。
迷ったら保存しておくこと。捨てるのはNG
上記の書類はすべて出納帳と連動させて管理します。
つまり、現金出納帳に関係するレシートや領収書、預金通帳に関係するレシートや領収書を分けて、日付順に保存するとわかりやすいです。
保存の方法はクリップでとめたり、クリアファイルに入れたり、ノートにノリで貼り付けてもよいです。
箱の中にごちゃごちゃに突っ込む前に、日付順に保存する癖をつけておきましょう。
そして最も大事なことは、書類を捨てないことです。
捨ててしまうと再発行してもらうまでに時間がかかることが多いですし、再発行してくれない可能性もあります。
たくさんの書類があり邪魔くさいかもしれませんが
「書類は迷ったら捨てずに保存する」
ように心がけましょう。