2020.05.25 開業支援
飲食店にとって複数の武器を持つことの重要性
新型コロナウイルスの影響があり、テイクアウト・デリバリーの需要が高まっています。
緊急事態宣言が解除された後も、外食需要が急激に回復するのではなく、テイクアウト・デリバリーと並行しながら、徐々に回復していくのでは、と予想されています。
売上の分散ができると事業のリスクは下がる

飲食店に限らずどの事業でもそうですが、ある特定の商品・特定の顧客への依存度が高くなると、事業継続のリスクが高まってしまいます。
事業の選択と集中は専門性を高くして信頼性を高めるメリットがありますが、上記のデメリットがついてきます。
つまるところ、
「専門性を生かした商品、サービスを取扱いながらも」
「顧客や販売チャネルは分散させる」
という取り組みが事業継続のリスクを下げます。
飲食店に当てはめると、
「専門的な料理を提供するお店でありながら」
「店内飲食だけではなく、テイクアウト・デリバリー・eコマースに取り組む」
という形でしょうか。
普段から店内飲食以外の売上(武器)を作る

売上(武器)は一朝一夕では育ちません。
今回のコロナ禍においても、直近でテイクアウト・デリバリーを始めたお店よりも、今までその事業を営んできたお店の方が、売上はよかったはずです。
認知度や商品の品質など普段から取り組むことで事業としての完成度は高くなります。
事業継続のリスクを下げるためにも、事業の完成度を高めるためにも、普段から複数の売上(武器)を作っておくことは重要と言えます。
テイクアウト・デリバリーの競合相手は幅広い

飲食店の競合相手は他の飲食店ですが、テイクアウト・デリバリーの競合は飲食店のみならず他の分野まで広がります。
デパ地下、弁当店、スーパー、コンビニなどなど同じような商品を販売する小売業態のお店が競合になります。
そのような競合相手がいる中で、同じようなお弁当や総菜だけを販売するのではなく、他店には真似できない差別化された専門性の高い商品が求められます。
また、衛生管理も重要で、店内飲食のものと分けて管理しなければなりません。
特に暖かくなってくる時期は要注意です。
自店で販売している商品でテイクアウトに向いている商品は何か、また、他店にはない独自の商品はどのようなものがあるか、店内飲食の商品を考案するのとは別の視点が必要になると思います。