2020.03.09 資金調達
新型コロナウイルスによる売上減少の資金繰り支援策
2020年3月現在、飲食店の多くは新型コロナウイルスの影響により売上が減少し、資金繰りが圧迫されています。
特に職場での宴会や送迎会などの金額の大きい予約が軒並みキャンセルになっており、稼ぎ時である3月の売上が伸び悩むお店が多いようです。
今回は新型コロナウイルスによる売上減少、資金繰り圧迫の支援策の概要のお話です。
資金繰り支援の融資制度は大きく分けて二つ
飲食店の資金繰り支援策としては大きく二つあります。
一つは日本政策金融公庫の融資、もう一つは信用保証協会の保証による融資制度です。
どちらも通常の融資とは別枠の融資となっており、現状の借入金があるから融資を受けられない、という形にはならないようになっています。
日本政策金融公庫の融資制度
新型コロナウイルスに関する相談窓口
「3. 新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付(国民生活事業)」
飲食店向けはこちらがメインになりそうです。
いくつか要件があり、
・売上が前年または前々年と比較して減少していること
・騒動が収まった後には業績の回復が見込まれること
などが挙げられています。
誰でも融資をしますよ、というわけではなく、新型コロナウイルスの騒動が大きくなる前までは業績が順調で、この騒動が落ち着いたら業績が回復することが要件に挙げられています。
つまり、この騒動が出る前までの業績が良くない事業者は、融資の可能性が少なくなってしまうということです。
(銀行に方にお話を伺いましたが、上記の点を考慮して融資が難しい場合もある、とのことでした)
信用保証協会の保証付き融資制度
北海道信用保証協会の支援策 札幌市の新型コロナウイルス対応支援資金
こちらは管轄の市区町村の認定を受けることで、信用保証協会の保証を受けることができ、民間の金融機関から資金の融資を受けることができる制度です。
こちらは管轄の市区町村によって若干要件が異なっています。
札幌市の場合は、
「原則として最近1か月間の売上高等が前年同月比 10%以上減少しており、かつその後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比 10%以上減少することが見込まれること」
という要件があり、札幌市からの認定を受ける必要があります。
相談・申請窓口は
「札幌中小企業支援センター」となっています。
札幌市中央区北1条西2丁目北海道経済センタービル2階
011-200-5511
(ちなみに上記の住所は日本政策金融公庫札幌支店と同じ住所、同じビルです)
こちらはできれば認定を受ける前に、メインバンクとしている金融機関、融資を受けようと思っている金融機関に事前相談しておいた方がスムーズかと思います。
融資制度は拡充される可能性がある
上記の制度は3月9日時点での制度ですが、今後の状況により融資制度が拡充される可能性があります。
(3月16日追記 早速融資の制度が拡充されているようで、一定期間は実質的に無利子の融資制度もあるようです。また、銀行の方も柔軟に対応してくださるケースが増えているようです)
普段利用しているメインバンクや現在借入をしている銀行があればそちらへ随時ご相談した方がよいでしょう。
日本政策金融公庫だけではなく民間の金融機関もこのような状況の時は積極的に相談に乗ってもらえることが多いです。
融資実行まではある程度の時間がかかるため、資金が底をつく前にまずはご相談することをお勧めしております。